2020.03.19『ネパール仏教講座』受講生の募集について
令和2年度秋学期にネパール仏教の思想・儀礼・文化の概観理解を目的に『ネパール仏教講座』を開講します。
聴講生の受講も可能です。
希望する方は本学聴講生の募集要項をご確認ください。
ネパール仏教講座 |
釈迦生誕地、ルンビニーは現在のネパールの南、インドと接しており、首都カトマンズから約400キロの距離にある。 カトマンズ盆地には、400に登る仏教寺院が点在し、ネワール民族が大乗仏教・密教を実践している。 彼らはネワール語(非アーリヤ語)を母語としているため、その仏教を「ネワール仏教」と称する。 これは13世紀初頭にインドで滅んだサンスクリット語を中心とするインド仏教・密教を継承する唯一の仏教であり、 且つネパールを代表する仏教でもあるために「ネパール仏教」とも呼ばれている。 ネパール仏教の特徴は、今日でも経典、儀礼次第など全てにサンスクリット語が用いられ、 陀羅尼の読誦、曼荼羅儀軌も行われていることであり、それに基づいた宗教文化も定着している。 その他、現在のネパールではチベット仏教と共に近年ビルマやスリランカから再流入したテーラヴァーダ仏教も普及している。 本講義は、ネパールの仏教を知る入り口となる。 |
1. はじめに ネパールとは 歴史の概要 2. ネパールの宗教と民族 3. ルンビニー 釈迦生誕地の現状 4. 仏教の起源と伝説 インド仏教の受容と変容 5. ネパールに現存する仏教1①テータヴァーダ仏教(上座部仏教)②チベット系仏教(チベット仏教)③ネパールの伝統仏教(ネパール仏教) 6. ネパール仏教の寺院と所属するものたち 7. ネパール仏教の思想的な基盤 経典、儀礼次第 8. 三宝帰依を示す三種の仏・法・僧曼荼羅と九法 9. ネパール仏教と祭り 10. ネパール現存の仏教写本 現状と課題 11. ネパール仏教の造形文化 仏像・絵画の伝統技法 12. ネパール仏教の特有の図像と思想的背景 三尊形式、百八観音、帰郷図 13. ネパールの宗教・文化の共存のシンボル ~生き神クマリ信仰~ 14. 日本とネパールの交渉史 15. まとめ 仏教研究発展におけるネパール仏教の役割 |
開講期間 令和2年9月21日(月)~令和3年1月18日(月) 毎週月曜日 全15回 開講時間 14:40~16:10 講 師 スダン・シャキャ教授 場 所 種智院大学 講義室204 |